レジェンドオブロマンシア 第六回アクト別紙(L0591 ジアリ・ピアリ・イアリ)
『ジアリとセレネーラの心のお散歩道』

ジアリ「まいどジアリじゃよー」
セレネーラ「まいどセレネーラだよー」

「あのねえあのねえセレネちゃん、面白いコト思い付いたから聞ーて」「なあに?」
「シャナ様の欲しいものって三つあるんじゃよ」「うん」「三つはスターネストの光の柱とその発生源なんじゃよ」「うん」「そのひとつがサガ姫で、姫はエロースの種なんだってー」「へぇー」
「エロースって神話のカミサマの偉い人だよね?」「その意味するトコロはー『愛。智など自分に欠けたものを得たいと求める衝動』なんじゃよー」
「愛」
「愛」
「パトスが無軌道ぎみの感情とか感動とか情熱なんだよね?」「ロゴスが言葉とか意味とか論理。ちなみにシャナ様のシャングリラが理想郷」「そのまんまだねぇ」「それらをふまえてー」「本題だね」

「シャナ様ってサガ姫の存在ばれたとたんに引き渡し要求してたよねー」「ゆくえ知れずのあいだ実はアイショットのココロを体験してたって話はこないだ聞いたよ」「実はシャナ様はロゴスの種だったんじゃよー」「え、魔導大師ニーチェじゃないのー?」「うんでもシャナ様、こむずかしいヘリクツ……じゃなくて深遠なおコトバとゲームでみんなを翻弄するのが大好きじゃん」「みんな毎回右往左往してトるよねぇ」「イキモノとしては欠けまくりのベルゼブブ将軍やミストラル将軍を寵愛してるし」「だねぇ」「つまりひとつは、他のふたつを求めるのじゃよー」「シャナ様の欲しいものは」「つまりコトバで表せないモノ」

「えー。悪魔皇帝がそんなささいなコト希望でいいのー?叛乱おこっちゃうよ」「もっちろん、人間を滅ぼすやら悪魔帝国によるディアナラント制覇とかいう大義はあるよん。でもそれは目的でなくて手段のひとつだったかもなのじゃよー」
「いちばんさいしょの」
「ほんとうのねがい」
「サガ姫お披露目のときの預言(予定)の言葉知ってる?」「あ、ラグのお城のそういう係りの人が教えてくれたよ。『悪の華を持つものよ、時は来たり。選択の光がお前を待っている』」「アイオーン詩篇しってる?」「吟遊詩人だもん。『三つの種の輪舞はどんな華を咲かす?紅い花、黒い花、夢の花、悪の花?』」「シャナ様の異名は」「美しき悪の華。血と炎の帝王」「ほら(えっへん)」「そのまんまだねぇ」

「昔も種があったのかもよ」「そーいえばラグも初代エルエンドラから産まれていれば種になってたんだって黒い翼のヒトいってたらしいなぁ」「他の種がそろわなかったり、種や花としての使命をはたせなかった場合はそれまで死ぬコトも許されないってコト、あるかもじゃよー」「うわぁ〜。殺してもダメなのかな。それはキツイねぇ〜」

「普通のニンゲンに戻りたい……なんて口が裂けてもいわないよねぇ、シャナ様」「そんなこというと絶対転生来世しあわせにネタに走る人がいるからねぇ」「あれはイヤじゃよ…ひねりなくて」「どーなるかは種をそろえないとわからないかも」「でもニーチェにはあんまり御執心じゃないよねぇ」「いちおう数にははいってるけど。どうでもいいんじゃないかね」「この世界のために誰かが用意した種」「誰かのために用意された種」

「コレを吹聴してまわったら、きっとみんな大混乱だねぇ(しないけど)」「ジアリちゃん、道化師座にうまれたほうがよかったんじゃないかな」「あたしは眠り猫座。星を追い生きるのが喜び。この世のどんな闇も光もわけへだてなく好ましい。あたしの心はこの世にないから」「どうしてみんな過去にとらわれてるんだろう。なにを心惑うことがあるんだろう。アンチェイン、すべてから解き放たれたもののはずなのにー」「その矛盾はおいおいわかるコトだよね」「わかんないまま終わったりして」「うははっ」

「じゃあねー」
「またねー」

2003.11.27

セレネーラちゃんのパッセ、すーこさんとお話したネタをPCの対談形式で書き出したものです。2003.12.20